南蔵院 林住職のいい話 「絆がうまれるとき・・日航魂 」

CA

もう、ずっと前の話、CA(キャビン・アテンダント)がスティワーデスと呼ばれていた頃の話です。

日本航空のCAの中のごく一部に、地上整備員のことをアブラムシと、蔑視した呼び方をする人がいたそうです。

そのことは、整備員さんにも伝わり、CAと整備員さんとの間に軽い確執が生まれました。

日航の人事の役員さんは頭を痛めました。
命を預かる航空機。
その確執が原因で事故に繋がったら大変です。

整備員

そこでいろいろと研修会などを行いますが、あまり成果みられません。
そこで、CAを何班かに分けて、実際に整備員さんの仕事を見てもらうことにしました。
その日はたまたま天皇陛下が欧州へ歴訪される特別機を整備していました。

整備

その時はまだ政府専用機がなく一般の飛行機を特別機として使っていました。

整備員の人達は、整備が終わっても自宅には帰らず自分の手と飛行機にヒモで結び、固いコンクリートの上、又は滑走路の上で夜を過ごします。

その外側に機動隊員が取り囲み不審者の侵入を防ぎます。

そして、2週間ほどの歴訪の間も自宅には帰らず、万が一の事態に備えます。

天皇陛下が帰ってこられたときも、
我先に駆け寄ってまだ焼けるように熱いタイヤに頬ずりするもの・・

機体を優しく撫ぜるもの・・

「よく帰ってきたな!」

「頑張ったな!」

ものを言わぬ鉄の機体に向かって、それはまるで我が子に語りかけるようです。

そして、また徹夜をして飛行機を整備して翌日からの通常業務に備えます。

その姿を目の当たりに見たCAは、
場所もはばからず、大声で泣き出す人もいたそうです。

以来、整備員さんのことをアブラムシというCAもいなくなり
確執もなくなりました。

そして今、我々が安心して飛行機に乗れるのも
体を張って整備してくれる整備員さんがいるからですね!!


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今、出来ることを大切にしまよう!

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最後まで読んで頂きましてありがとうございます。

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